「赤黄色の金木犀」を褒める記事

      はてブロTabキーが使えないからインデント空けるのがものすごく手間だ。

 

2020年に出会ったコンテンツ10選の後半部をなかなか勧められないでいるので、息抜きにサクッと何か書こうと思った。これは前編の記事

ブログを始めた動機のひとつに「『好き』を言語化したい」というのがあるので、その練習第一弾ということで、フジファブリックの「赤黄色の金木犀」を褒める記事を書こうという経緯。

 

フォーマットもなにもわからんので散文的な駄文が出来上がりそうだが、今に始まったことじゃないのでご容赦ありたい。

 

 

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ここから聴けます。

 

この曲の何が素晴らしいかといったら、僕は構成だと思う。コード等の音楽理論に精通していないからそこくらいしか自信を持って評価できないという事情もあるけれど。

イントロ→A→B→サビ→C→サビ→アウトロ という構成はまあ革新的というほど珍しいものじゃないと思うけど(他の例はぱっと思い浮かばない)、ありふれた構成でもない。

なんとなくボケ~っと音楽を聞いていた頭に、「おっ」と思わせる新鮮さをもたらしてくれる感じがして好きだ。

 

 

イントロからAメロまで:

 

バーブの少しかかったアルペジオリフと裏拍でスネアだけを叩くドラムがしっとりとした雰囲気を作っていてとても良い。

オルガン風のキーボードはフジファブリックおなじみの音だけれど、この曲でもすごく活きている。郷愁のようなどこか懐かしい情感を感じる。

スライドギターの音もゆったりとした雰囲気にアクセントを効かしていてすごく好きだ。スライドギターっていいよね

 

この時点でけっこうBPMは高めだけど(140くらい)、アルペジオとハーフタイムのフィールを保ったドラムのおかげでゆったりした曲調のような印象を与えている。

 
Bメロ:

 

ベースとキーボードがさらに加わって音の厚みが増したことでこの後の展開の助走のような展開が作られている。

 

そして「歩くスピードを上げた」の歌詞とともに「これからBPMが上がって行くぞ!」と言わんばかりのスネア連打のフィルインが入ってそのままサビに突入!

この「スピードアップ予報」も上手い。考えるより先に感覚がテンポアップを悟るので、展開の流れを自然にさせている。

加えて言うなら実際のところは140→150くらいしか変化はないのだけれど、ドラムがハーフタイムから8ビートに、ギターがアルペジオから4つ打ちに変わったことで、実質以上のテンポアップ感が実現している。細かいところまで行き届いていてすごい。

不自然ではないけれど意外な展開というか、心地良い驚きというか、何度聴いても飽きることのない素晴らしい展開だと思う。

 

 

サビ→アウトロまで:

 

テンポアップの驚きをそのままにサビをやり、印象的なキーボードソロに移行する流れが美しすぎて大好きだ。

そしてそのままAメロもBメロも繰り返さず、「激しめのフレーズ→一旦音量と音圧を下げてラスサビへの力を貯める」という、お手本のようなCメロを通り抜けてラスサビ、そしてアウトロ...という怒涛の展開。

BPM150の驚きを保ったまま脇目も振らず駆け抜ける展開が、過ぎ去りし昔を想う歌詞とマッチしていてとても良い。

歌詞に関してはいわずもがなの素晴らしさなのでこれ以上は触れないけれど、日本語でこの歌詞・この感性を理解できることが幸運だと思えるくらいに情緒に富んだ歌詞で、これもとても好きだ。

 

アウトロでBPMが元に戻ってアルペジオリフも復活してフェードアウトしていくのも物悲しさがあって良い。

このアルペジオがサイレンを思わせるのは僕だけなのかな。共感覚についてはよくわからないけれど、そんな感じがする。

 

まとめ

いい曲だな~やっぱり。

フジといったら「若者のすべて」がダントツで有名なイメージがあるけど、僕はこの曲が一番好きだ。

好きな曲のどこが好きなのか書くというのは結構楽しいものだと実感したので、またやろうかな。

でもちょっとこまかく書きすぎた気もする。

趣味のアカウントでこの記事と同じ内容を200文字くらいで端的に纏めたようなツイートをしていて、それがこの記事の原型なのだが、200字で事足りる内容を1500文字に薄めたともいえる。

冗長な文を書いて文字数を稼いだような意識はなかったので、ディティールにこだわった結果、文の絶対量が増えてしまっただけであると思いたい。